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書いてこそ、考えがまとまる

方法論、つまずき、思考の記録。Claude Codeでプロダクトを作る道のりのリアルな記録。

2026-06-24

AI時代のプロダクトマネージャー 05|曖昧に伝えると、AI が勝手に埋めてしまう

これは「AI時代のプロダクトマネージャー」シリーズの第五回。あなたが AI に「ログインを作って」と言うと、AI はあなたが触れてもいない十数個のことを一気に決めてしまう――メールか電話番号か、パスワードを何回間違えたらロックするか、どれくらいの時間ロックするか、エラーメッセージに何と書くか。AI は人のように聞き返してはくれない。yes-machine なのだ――あなたが言ったことはやるが、あなたが思っていることはやらない。要求が曖昧なら、いちばんありふれたデフォルトであなたの代わりに埋めてしまう。多くの場合それはあなたの欲しかったものではない。OpenAI の Sean Grove は、コードは開発者の価値の 10〜20% にすぎず、残りの 80〜90% は要求をはっきりさせることだと言う。本稿は、そのまま真似できる四つの動作を語る――形容詞を数字に変える、状態をすべて書き切る、エッジケースを並べ出す、前提ゼロのテストで自己点検する。

2026-06-23

AI時代のプロダクトマネージャー 04|「作るべきか」の判断が、初めて「作れるか」より高くつく

これは「AI時代のプロダクトマネージャー」シリーズの第四回。METRが2025年にランダム化対照実験を行った。平均五年の経験を持つベテラン開発者16人が、AIを使って246件の実タスクをこなす。事前には24%速くなると思い、終えた後も20%速くなったと感じた――しかし実測では19%遅くなっていた。「AIで自分は速くなったのか」という最も単純な判断さえ、最も腕の立つ人たちが逆に判断した。実装が速く安くなり、「作れるか」がもはやどんなアイデアもふるい落とさなくなったとき、本当に高くつく判断は「作るべきか」へと移った。本稿は、そのまま真似できる四つの動作を語る――難しさを門にするのをやめる、まず「やらないとどうなるか」を問う、手を動かす前に「何が本当になるか」を書く、AIに選択肢を並べさせても「なんとなく正しい」を信じない。

2026-06-22

AI時代のプロダクトマネージャー 03|AIを「道具」ではなく「同僚」として扱う

これは「AI時代のプロダクトマネージャー」シリーズの第三回。多くの人はAIを自動販売機のように使う――一言入れて、一つの答えが出て、次の会話ではまた一から説明し直す。Relay.appのCEOがAIプロダクトリーダー・サミットでこう言った。「AIを道具として扱うのはもうやめろ。雇った同僚として扱え」。本稿は心構えの話ではなく、そのまま真似できる四つの動作を語る――まず引き継ぎ文書を書いてやる、一つの塊の仕事を任せて境界を言い切る、ジュニア同僚のPRを審査するように産出物を審査する、訂正のたびに文書へ書き戻す――本物の対話の断片つきで。

2026-06-21

AI時代のプロダクトマネージャーになる 02|技術がわからないことが、なぜかえって優位なのか

これは「AI時代のプロダクトマネージャーになる」シリーズの第二回。コードが書けない住宅仲介会社の社長が、ClaudeとZapierだけで日々の運営を回すAI agentを自分で作り上げた。2026年、vibe codingのアクティブユーザーのうち63%は開発者ではない。「アイデアを動くものに変える」という道では、技術がわからない人のほうがかえってスムーズに進むことがある――エンジニアはまず一行一行に責任を負う本能を下ろさねばならず、「これは難しすぎる」という一言を、技術がわからない人はそもそも口にできないのだ。

2026-06-20

AI時代のプロダクトマネージャーになる 01|PMのどの仕事がAIに奪われ、どの仕事がかえって高く売れるのか

これは「AI時代のプロダクトマネージャーになる」シリーズの第一回。2026年、少なからぬAI PM職のJDが「PRDが書ける、プロトタイプが描ける、ダッシュボードが作れる」を必須要件から外し、代わりに三つの作品を求めるようになった。AIに奪える仕事は採用要件から落ちていき、残ってハードルになるのは人間にしかできない部分だ。この回では「奪われた側」と「高く売れる側」を二列に並べて対照させ、シリーズ全体の総論とする。

2026-06-20

ニックス優勝、その監督は56歳でNBA出場ゼロ:AI時代、中高年の再就職はこの法則の中にある

ニックスが52年ぶりに優勝した。トロフィーを掲げた監督マイク・ブラウンは56歳、ニックスを率いた初年度で頂点に立ったが、自身はNBAでボールを一度も投げたことがない。リーグ全体を引いて眺めると、コートを走る選手は20代、ベンチで采配を振るうのは軒並み50代から70代の年配ばかりだ。選手が売るのは脚、監督が売るのは判断、この二つは逆方向に老いていく。この法則がそのまま、多くの人を不安にさせる問いの答えになっている——AI時代に、中高年はどう再就職するのか。

2026-06-19

ベテラン16人がAIでコーディング、20%速くなったつもりが、実は19%遅くなっていた

METRのランダム化比較試験。16人のベテランOSS開発者が、平均5年メンテしてきた自分のプロジェクトで本物のタスクをこなしたところ、AIを使ったグループは19%遅くなった。だがもっと怖いのはもう半分だ。彼らは事前にAIで24%速くなると予測し、やり終えて、遅くなったことを身をもって体験したあとでも、なお自分は20%速くなったと思い込んでいた。体感と実測は40ポイント近くズレていて、しかも向きが逆だった。チームの生産性見積もりを使って毎日スケジュールを引き、納期を約束し、予算を支えている人間として、私はこの錯覚がどこから来て、どこで成立し、そして我々の業界のAIにまつわるあらゆる判断にどう染み込んでいるのかを、はっきりさせておきたい。

2026-06-18

Altman の本音——「AI による解雇」の半分は演出だ

AI を誰よりも声高に売り込んできた当人が、みんなが薄々わかっていたことを口にした。Sam Altman いわく、多くの企業が掲げる「AI による解雇」は実のところ AI washing——もともと切るつもりだった人員を、AI のせいにして体裁を整えているだけだ。さらに妙なのは、その数か月後に彼は「予想が外れて嬉しい」とも言っている。心配していた失業の波は来なかった、と。一方では 2026 年に十数万のテック職が AI の名のもとに消え、他方では AI の筆頭セールスマンが「大げさに語られている」と言う。この落差こそ、本当に見るべきものだ。

2026-06-17

ウォール街がソフトウェア株を売り始めた——プロダクトが一言で作れる時代になったから

Jefferies が Workday、DocuSign、Monday.com、Freshworks をまとめて Hold に格下げした。理由は遠回しでもなんでもなく「AI による破壊リスク」。ソフトウェア株は今年すでに 30〜55% 下げている。市場が賭けているのは一つだ——プロダクトの機能が AI に一言で複製できるようになったら、機能を売ってサブスク料を取るビジネスはもう値段がつかない、と。ソフトウェアが消えるわけではない。消えるのは「ソフトウェアの中で値打ちのある部分」の置き場所だ。それは機能そのものから、判断・センス・分配・信頼へと引っ越している。この引っ越しが読めない人は、株価と一緒に落ちていく。

2026-06-16

80%の企業がAIのために人を切った。だが見返りは来なかった。AIの使い道を取り違えていたのだ

Gartnerが年商10億ドル超の企業350社を調査したところ、約80%がAIを理由に人員削減を行っていた。だが人を切った企業が見返りを得る確率は、切らなかった企業より高くはなかった。人員削減は予算を空けたが、見返りは空けなかった。理由は単純だ。彼らはAIを人の代わりに使うコスト削減の道具と見なした。だがAIが本当に価値を生むのは、人の判断を増幅するところにある。人をコストとして切り捨てたとき、切り捨てられたのはまさに見返りを生む部分だった。

2026-06-15

無招から周靖人へ。アリババには最高のAIも最も苛烈な実行力もある。ただ判断だけがない

一週間のうちに、無招がDingTalkから外され、さらに首席科学者の周靖人が辞めるという噂まで流れた。就任からわずか六日後のことだ。アリババはこの噂をすぐ否定したが、今年に入って通義チームの中核が一人また一人と去っていったのは紛れもない事実である。これらを並べてみると、ひとつの奇妙なことに気づく。アリババは中国最強のAIモデルを持ち、最も命知らずな実行文化も持っている。それでいて技術の屋台骨も製品の総帥も流出している。問題は技術でも実行でもない。誰も埋められないあの一席、判断にある。

2026-06-14

AIはあなたを欺く。だからこそ、そこにあなたの価値がある

6月、KPMGが出したAIに関するレポートが、それ自体AIのハルシネーションだらけだと暴かれた。45の引用のうち本物はわずか5つ。AIを語るレポートが、自らAIに欺かれていたのだ。AIはあなたを欺く。しかも堂々と。これはバグではなく、その働き方の一部である。欺くからこそ、それを見破り、検証し、署名する人間が替えがきかない。そしてこの仕事を安く速く済ませたいなら、むしろ最良のAIを使わねばならない。

2026-06-13

無招、DingTalkを去る:彼は退職長文に負けたのではない。空回りの忙しさに負けたのだ

437日。自ら顧客の現場を回り、満足度を30%から80%へ引き上げ、簡易ベッドで寝泊まりし、向かいの飛書ビルの消灯時間を見張った。無招の勤勉は本物だ。だがDingTalk ONEが4か月でリリースされ、DAU300万に達し、リテンションが崖のように落ち、10か月で解体されたのもまた本物だ。AIが生産力を限界まで引き上げた後も、新しい消費シーンは現れず、人とAIの協働の最適経路は誰もまだ見つけていない。これは一人の失敗にとどまらない。一つの時代の成功方程式が集団で失効したのだ。そして空回りの忙しさこそ、この時代がプロダクトマネージャーに掘った最初の落とし穴である。

2026-06-13

SpaceXが時価総額1.75兆ドルで上場:市場がマスクに切ったこの小切手は、判断力への対価である

SpaceXが上場し、評価額は1.75兆ドル、初日にさらに19%上昇した。だが実際に利益を出しているのはStarlinkだけで、売上はこの数字の端数すら支えられない。市場が買っているのはロケットでも収入でもなく、一人の人間が24年にわたり繰り返し正しいと証明してきた判断である。実行がますます無料になるAIの時代、史上最大のこの小切手は、いまだ値上がりを続ける唯一のものに対して切られた。

2026-06-13

無招のOSは、日本でインストールされた

1999年にアリババにインターンとして入り、2年後に日本へ渡って11年。帰国してDingTalkを作り、ハードウェアを作り、自ら起業した事業まで日本市場に向けた。精密で、規律正しく、細部を極限まで磨き上げる無招のOSは、日本で鍛えられた。それはハードウェアを磨くには最高級の構成だが、AIを探索するには根本的なミスマッチである。DingTalkが失速した本当の理由は、とうの昔に彼の履歴書に書かれていた。

2026-06-12

AIが来て、プロダクトマネージャーはむしろ疲れている――おめでとう、ボトルネックは今やあなただ

以前は要件を一度伝えれば、下流は2週間動いてくれた。今はAIを携えた下流が20分で戻ってきて、次の指示を求める。HBRはマネジメントの仕組みがAIの生産ペースについていけないと言い、Andrew Ngはプロダクトマネージャーがボトルネックになったと言う。疲れているのは本当だ。だが、その理由は考え抜く価値がある――これは権力が戻ってくるシグナルであり、同時に自分を人間CIにしてしまう危険信号でもある。

2026-06-11

AI agent のセキュリティ危機、根本原因は「安全でない」ことではなく「何を禁じるか」を誰も決めなかったこと

企業の65%が昨年 AI agent 絡みのセキュリティ事故を経験した。マイニングを勝手に始めたり、バックドアを開けたりするケースまで出ている。業界は「agent セキュリティ」の強化に躍起だが、本当の穴は技術ではない——「行動できる」を売り文句にしながら、最も地味な問いを丸ごと飛ばしてきた。何を触らせないか、だ。

2026-06-10

AIがあっても、あなたはやっぱりゴミプロダクトを作る

Lovableが5000万プロジェクト、月間7.2億アクセスを祝っている。割り算をしてみると、1プロジェクトあたり月にたった14回しか見られていない。AIはゴミプロダクトを消滅させなかった。ゴミの生産能力を全開にしただけだ。ゴミが生まれるのは「作れなかったから」ではない。最初から作るべきではなかったのだ。

2026-06-09

AIコーディングが高すぎるのではない――誰も価値を測っていないだけだ

MicrosoftはClaude Codeを社内から締め出し、Uberは4ヶ月でAI年間予算を使い果たした。「AIコーディングは高すぎる」と世論は叫ぶ。だが本当の問題はコストではない。「生産性向上」を感覚として買い込み、実際に何を生み出したか一度も測らなかったことだ。請求書は精確に見えるのに、リターンを示す数字は一つも出てこない。

2026-06-08

AI業界こぞってevalに走るが、本当の問題から目を背けている

2026年、AIに「評価体系」を構築することが業界のトレンドになった――金標準データセット、スコアラー、LLMを審判に使い、CIでブロックする。それはAIを信頼できるものにする工学的規律として売り込まれている。だがその工学的外皮を剥がせば、evalの本質は「誰が『良い』を定義し、誰が責任を負うか」であり、それは決してアウトソースできない。

2026-06-06

AIが口答えを覚えた——プロダクトマネージャーにとってこれは朗報だ

Claude Opus 4.8の最大の変化は賢くなったことではなく、正直になったことだ——問い返し、認め、筋の悪い計画は突き返してくる。もう「やりかけ」を「完了」と包んで出すことはしない。AIが口答えを始めたとき、言出法随は独白から対話へと変わる。そしてPMが最も鍛えるべきは、そのカウンターを受け止める力だ。

2026-06-05

vibe codingは死んだ、仕様書を書けばいい?プロダクトマネージャーの第三の道は言出法随

最近、ネット上では「vibe codingは終わった、spec-drivenへ転換して、ちゃんと仕様書を書け」という声が溢れている。だがPMにとって、大量の前置き仕様書を書くことは、AIがせっかく取り除いてくれたPRDの重荷をまた背負い直すことに等しい。「なんとなく書く」と「仕様書を書く」の二択に迫られる必要はない——第三の道がある:言出法随だ。

2026-06-04

「作ること」がタダになったとき、センスが唯一の護城河になる——そして、それは鍛えられる

AIが「モノを作る」ことをほぼ無料にした。誰でも動くプロダクトを作れる時代に、参入障壁は崩れた。では問いが変わる——誰でも作れるなら、なぜあなたが作ったものが優れているのか?答えはセンスだ。そして最も逆説的な真実は——センスは才能ではなく、鍛えられるものだということだ。

2026-06-03

「AIが書いたコードはゴミだ」?批評者は半分正しい——欠けているのは「段階」という一言

2026年半ば、vibe codingは部屋を真っ二つに割る言葉になった。安全性と保守性への批評者の懸念は、本番システムには当てはまり、プロトタイプには誇張されている。doaimのの高保真+安全網は、最初からこの二つを分けて考えていた。

2026-06-02

実行はAIへ、判断は自分に:2026年、プロダクトマネージャーの「再分業」

AI が情報収集・整理・プロセス実行を引き受けた今、PMは「執行者」から「編成者」へと変わりつつある。浮いた時間の投資先はひとつ——AIには代替できない判断・共感・センス。そして自分の手で、ものを作り始める時代だ。

2026-06-02

学ぶのをやめて、動け:DO AI PM の唯一の障壁は、行動しないこと

AI時代、プロダクトマネージャーはもう知識を溜め込む必要はない——AIの知識量に勝てるわけがない。わからなければその場でAIに聞けばいい。DO AI PM の核心は DO、DO の核心は「言う」こと、そして「言う」は PM が元々持つ最も基本的なスキル。だから誰にでも始められる。唯一の障壁は、まだ動いていないこと、それだけだ。

2026-06-01

Vibe codingはもう時代遅れ——それはプロダクトマネージャーにとって朗報だ

AIがコードを書く時代に残るのは判断力だ:何を作るか、誰のために、「良い」とは何かを決めること。それは昔からプロダクト管理と呼ばれていた。コードが書けないことが強みになる理由と、それを意図的に実践する方法。

2026-05-30

言葉にすれば、AIが作る:一言で、AIがこのサイトを作った

doaipmブログ第一弾。技術を知らないことがむしろ強みだ——このサイト自体、Claude Codeで「言葉にして」作られた。