2026-08-08

ハードウェアで重大な問題が出たらどうするか——広汽トヨタ bZ7 は発売 100 日以内に二度リコール、二度ともソフトウェアの書き損じだった

8 月 1 日、広汽トヨタがリコールを二件届け出た。

一件目は S2026M0083V、bZ7 が 15,266 台。欠陥原因はこう書かれている——「スマート Bluetooth モジュールのソフトウェア制御プログラムの検討が不十分であり、特定の条件下で車両制御モジュールに異常な指令を送り、走行中に D レンジから N レンジへ自動的に入るおそれがある」。

二件目は S2026M0084V、bZ7 が 24,286 台。欠陥原因は「熱管理コントローラーのソフトウェア制御戦略が不完全であり、車両の電源投入後、エアコンコンプレッサーおよびウォーターヒーターが停止するおそれがある」。極端な場合はデフロスト・デフォッグ性能が低下し、運転者の視界を妨げる。

二件合わせて 39,552 台。bZ7 は発売からまだ 100 日も経っていない。

対策欄はどちらも同じ一文である。OTA による無償のソフトウェア更新、入庫不要。

同じ月の残り三件は、手を動かす必要がある

8 月 8 日から、ジャガー・ランドローバーの二件が同時に発効する。S2026M0080V が輸入レンジローバーおよびディスカバリー 76,422 台、S2026M0081V がディフェンダー 83,810 台、合計 160,232 台。欠陥はステアリングのスパイラルケーブルと運転席エアバッグをつなぐ接続部のフレッティング腐食で、回路抵抗が上昇し、運転席エアバッグが正常に展開しないおそれがある。対策は接続端子への専用グリスの無償塗布。

8 月 28 日から、S2026M0082V が小鵬 X9 を 33,473 台。製造工程のばらつきによりフロントエアスプリングの気密性が低下し、高温多湿の環境で長時間使用するとゆっくり漏れる可能性がある。極端な場合は操縦性に影響する。対策はフロントエアスプリング・ストラット総成の無償交換。

五件を並べる。

リコール番号ブランド・車種台数欠陥の所在直し方
S2026M0080Vレンジローバー、ディスカバリー76,422 台エアバッグ接続部の腐食一台ずつグリス塗布
S2026M0081Vランドローバー・ディフェンダー83,810 台同上一台ずつグリス塗布
S2026M0082V小鵬 X933,473 台フロントエアスプリング気密性一台ずつ総成交換
S2026M0083V広汽トヨタ bZ715,266 台Bluetooth モジュールのソフトOTA を一回配信
S2026M0084V広汽トヨタ bZ724,286 台熱管理コントローラーのソフトOTA を一回配信

上の三行は 19 万台以上の車が一台ずつサービス工場に入るということだ。リフト、工数、部品、顧客のアポイント、すべてが実際に発生する。下の二行は 39,552 台に対して、エンジニアが更新パッケージを一つ出す。

欠陥原因の言い回しが入れ替わっている:「腐食」から「検討が不十分」へ

この二か月のリコール通告をめくると、旧来のハードウェア欠陥の語彙は決まっている。腐食、金属疲労、亀裂、強度設計不足、フロントアクスルに誤ったサイズのドライブシャフトが組み付けられた、セル内部のリチウム析出。ハーレーダビッドソンの一件は「アッパートリプルクランプの材料強度の設計余裕が不足し、応力集中部に亀裂が生じるおそれ」、ボルボ EX30 の一件は「製造ばらつきによりセル内部にリチウムが析出するおそれ」だった。

新しく現れた語彙は別の系統である。検討が不十分、戦略が不完全、設定が不適切。同じ通告群の中で、一汽トヨタはプラドを 9,408 台リコールしており、原因は「コンビネーションメーター制御プログラムの設定が不適切で、車両始動時にコンビネーションメーターが正しく起動しないおそれ」だった。

「スマート Bluetooth モジュールのソフトウェア制御プログラムの検討が不十分」を、ソフトウェアチームが毎日使っている言葉に置き換えると、ある境界条件が判定に入っていなかった、という意味になる。要件レビューの議事録では「そのケースはいったん考慮しない」という一行だ。リコール通告では 15,266 台になる。

2025 年の OTA 更新 1,904 回のうち、リコール扱いは 13 回

中国市場監督管理総局が公表した 2025 年の数字。全国の自動車リコールは 190 回、684.6 万台。前年比で回数が 18.5%、台数が 39.1% の減少である。このうち OTA によるリコールは 13 回、175.6 万台で、年間リコール台数の 25.7% を占める。

同じ年、企業が届け出た OTA 更新は 1,904 回、延べ 1.4 億台。更新回数は前年から 38% 増えている。

1,904 と 13。OTA の圧倒的多数は機能追加、体験改善、小さな不具合の修正であり、リコールと認定されたのは 13 回だけだった。この線をどこに引くかが、この件で最も高くつく判断になる。線のこちら側はプロダクトの反復、向こう側は当局への届出が必要で、生産と販売を止め、年間統計に載る欠陥リコールである。

工業情報化部と市場監督管理総局が 2025 年 3 月に出した通知(工信部聯通装〔2025〕45 号)は、その線を明示している。「企業が OTA 更新により自動車製品の欠陥を除去しリコールを実施する場合は、『欠陥自動車製品リコール管理条例実施弁法』に従って組織し、直ちに欠陥自動車製品の生産・販売を停止しなければならない。」同じ文書には、誘惑を名指しした一文もある。OTA 更新の適用方法を規範化し、企業が OTA によって車両の欠陥を隠蔽したり責任を回避したりすることを避ける。

OTA は修理コストを「19 万台を一台ずつ入庫させる」から「パッケージを一つ出す」まで押し下げたが、届出義務は一つも減らしていない。遠隔で直せることは、黙って直してよいことを意味しない。

欠陥を確認したあと:十営業日、三か月、貨物価額の 1% から 10%

リコールは対外的に公告を出した日から始まるのではない。欠陥が存在するかもしれないと判断した日から始まる。

自動車については、『欠陥自動車製品リコール管理条例』が、リコール実施前に主管部門へリコール計画を届け出ることを求めている。自動車以外のハードウェアは『消費品リコール管理暫定規定』に従い、こちらは時計がもっと細かく書かれている。第九条、生産者は消費品に欠陥が存在する可能性を発見した場合、直ちに調査分析を行わなければならない。第十七条、自主的にリコールを実施する場合、調査分析により欠陥が存在すると判断した日から十営業日以内に、所在地の省級市場監督管理部門へリコール計画を報告する。第二十一条、リコール実施日から三か月ごとに中間総括を提出し、リコール計画の完了後十五営業日以内に最終総括を提出する。

罰則の桁は大きく違う。自動車の条例第二十四条は、欠陥自動車製品の貨物価額の 1% 以上 10% 以下の罰金、情状が重い場合は許可の取消し。第二十三条は、欠陥調査に協力しないなどの場合、是正を拒めば 50 万元から 100 万元。一方で『消費品リコール管理暫定規定』第二十五条は、期限内に是正しない場合に 1 万元以上 3 万元以下である。

この連鎖で最も難しい動作は、直すことではなく認定である。これを欠陥と認めるかどうか。2025 年の 190 回のリコールのうち、市場監督管理総局の督促を受けて実施されたものが 55 回、293.4 万台で、年間リコール台数の 42.9% を占める。台数で見れば、半数近くの車は企業が自分から手を挙げたものではない。

修理方法も対外的な説明も補償案も、48 時間あれば用意できる。詰まるのはいつもその前の一歩だ。誰かが「これは欠陥である」と署名しなければならない。

こちら側の最悪はロールバックで済む

私が作っているのはソフトウェアで、ハードウェアではない。本番で問題が出たときの最悪は、深夜にバージョンをロールバックして、翌日に振り返りを書くことだった。ユーザー側の損失は数時間使えないか、一部のデータを再取り込みすることになる。この代償は払える。だから以前の私は「まず出して、問題が出たら直す」という判断にほとんど迷いがなかった。

bZ7 の通告に書かれているのは、走行中に D レンジから N レンジへ自動的に入る、である。同じ種類の書き損じ——制御ロジックに条件が一つ足りない——で、こちら側の結末はロールバック、あちら側の結末は誰かが路上で駆動力を失うことだ。

ソフトウェアがハードウェアを定義したあと、一回のコミットの最悪の結果は「ユーザーがアプリを再起動する」から、番号と台数がついて国に届け出る公告へ変わった。そしてそのロジックを書く人間は、いまだにソフトウェアの習慣で動いている。まず出す、データを見る、反復する。

OTA はこの習慣をさらに変えにくくする。修正がリリースに似ていればいるほど、「これは問題なのか」という判断もリリースの基準で下しやすくなる。bZ7 は発売 100 日以内に二度のリコールを届け出た。対象車両の生産日は最も早いもので 2025 年 10 月 28 日、どちらの欠陥も最初のロットと一緒に工場を出ていて、数か月走り回ったあとで認められただけである。

2026 年 8 月のこの五件、番号は S2026M0080V から S2026M0084V まで、合わせて 233,257 台。そのうち 39,552 台の原因は、誰かがコードに条件を一つ書き落としたことだ。

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